DIYやハンドメイドに大活躍!「ホットメルト接着剤」とは?
2018.5.21
「ホットメルト接着剤」
聞きなれない言葉かもしれませんが、ホットメルト接着剤を使用した製品は身の回りにあふれています。
ホットメルト接着剤の特徴や用途例などをご紹介します。
ホットメルト接着剤とは
ホットメルト接着剤とは、その名の通り「加熱(ホット)により融かして(メルト)接着させる接着剤」のことを差します。
安全かつ無公害で人や環境に優しい接着剤で、豊富な用途に手軽に使えることから、家庭用としても人気の接着剤です。
ホットメルト接着剤の特徴とは?
有機溶剤不使用
溶剤を使用している接着剤(プラスチック用・ゴム系など)では、使用する際に有機溶剤がその性質上蒸発し、それを吸い込むことによる有機溶剤中毒を起こす可能性があります。
そのため、使用の際には必ず換気が必要になります。
ホットメルト接着剤は、無毒性・無公害で人にも環境にも優しい接着剤です。
環境に優しい特性から、建築材料や自動車内装材、家具、紙おむつなど様々な用途に使われています。
高速で接着が可能
硬化が早いため、製品にもよりますが、圧着後約数秒~十数秒で高速接着が可能です。
また乾燥後の収縮が少ないため、スキマなくピッチリと接着することが可能です。
プラスチックや金属にも対応
紙類だけでなく、プラスチック・金属にも高い接着性を発揮します。接着材料を選ばずさまざまな用途に使用することが出来ることが、ホットメルト接着剤の特徴でしょう。
電気絶縁性に優れる
電機や熱の伝導を絶つ、絶縁性に優れているため電子・電機に対して有効です。
但し、熱に溶けやすい性質を持つため、熱を持つ環境での使用には適していません。
絶縁性が比較的高い接着剤は他にエポキシ系接着剤やシリコン系接着剤があります。
ホットメルト接着剤の用途
ホットメルト接着剤、というと少し聞きなれず難しく感じるかもしれませんが、実は身の回りの様々なものにホットメルト接着剤は使用されています。
例えば、以下のような用途にご使用頂けます。
- ・ダイレクトメール用封筒などのフィルム貼付(貼り直し可能)
- ・PE(ポリエチレン)・PP(ポリプロピレン)などの接着
- ・電子、電気部品の固定(プリント基板上の、電子部品や半田付け部分の錆び止め仮止め・補強・絶縁処理・防振補強など)
- ・自動車の内壁剤や断熱防音防振補強材の組み立て・仮止め・接着
- ・食品用乾燥剤の接着
- ・家具組み立て
- ・木工・建材(サイドボードやタイル)
ホットメルト接着剤の成分・種類
成分
・主成分:EVA(エチレン酢酸ビニル樹脂)またはSBS(スチレン・ブタジエン系熱可塑性エラストマー)を主として、オレフィン・ポリアミド・ポリエステルなどがあります。
・その他:ロジン、その他の粘着性を付与する樹脂、オイルなどがあります。
種類
EVA(エチレン酢酸ビニル共重合体)系・PO(ポリオレフィン)系・PA(ポリアミド)系をはじめとして、SR(合成ゴム)系・ACR(アクリル)系・PUR(ポリウレタンリアクティブ・湿気硬化型)系などもあります。
ホットメルト接着剤の加工
熱圧着・粘着・塗布などがあります。
具体的には、押出コーティング加工・接着ラミネート加工(貼り合わせ)・ホットメルト加工・ホットメルト樹脂加工(ドライ方式、セミドライ方式)などがあります。