家具に求められる接着剤の特徴とは?
2019.1.30
家具に求められる接着剤の特徴として、もちろん接着強度が強いことが重要です。
それと並んで重要なのが人体へのやさしさも重要になります。
近年、環境に対する意識の改善が行われていますが、それでも化学物質過敏症やシックハウスに苦しむ人が増え続けています。接着強度を高めやすい石油系物質を使った接着剤から出る化学物質はアレルギーの原因になるともいわれています。
そのため、石油系接着剤を使わない、もしくは化学物質の放出量が少ない接着剤を選んで使用する必要があります。
最近では家を建てる際に使用する建材ではホルムアルデヒドが放出されない素材を使う動きが広まっていますが、家具でも同様にホルムアルデヒドが放出されない建材や接着剤を使用することが求められています。
接着剤の粘度は使用する材料によって異なります。
例えば、表面に凹凸がある浸透しやすい木材であれば粘度が低い接着剤を、金属やプラスチックであれば粘度に対してあまりこだわりは必要ありません。ただし、プラスチックは接着するのが困難な場合が多いので「プラスチック用接着剤を使う」「表面をあらして接着面積をかせぐ」などの対策が必要になります。
用途別の家具での接着剤使用例
UV接着剤
UV(紫外線)を照射することで硬化する接着剤です。
ガラスのような透明部材の接着に向いており、インテリアなどで利用されています。UVを照射するまで硬化しないので硬化時間の影響を受けない、接着強度の発現が早い、などのメリットがあります。
木工用ボンド
小学生のときに図工などで使っていた木工用ボンドです。
接着強度が発現するまで時間がかかりますが、固化すると硬く強力に接着され、カンナをかけることもできます。
粘度が低いため木の凹凸を埋める機能を兼ねて持っており、木製家具に使われます。また補修にも良く使われています。
速乾ボンド
その名のとおり、すぐに乾くので接着強度がすぐに発現します。例えば、接着後に押さえておかなければならない天面などでよく使われます。
通常の接着剤は片面に塗布するだけでいいものが多いのですが、速乾ボンドは接着したい部材の両面に接着剤を塗布し、乾いてから貼り合わせて接着するので間違えないように注意が必要です。
エポキシ系接着剤
家具の中で金属と金属を接着するような場合に使われます。
ほとんどの場合はネジ止めされますが、見栄えが必要な箇所でも利用されます。2液混合型で混合時に人体に良くない臭気が出るのでドラフターの中で作業する必要があります。
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